日々の暮らしの中でよく目にしたり耳にしたりするものでも知らないことや不思議なことは意外と多いはず。そんな疑問を解決する役に立つ雑学をまとめて紹介。
日常の疑問に関する雑学
お風呂の浴槽を湯船と呼ぶ理由
お風呂の浴槽を「湯船」と呼ぶのは、船に浴槽を乗せた「湯船」という船が江戸時代に存在していたから。
湯船は川や水路をつかって移動する銭湯のようなもので、町外れなどの銭湯がない場所に出向いて商売をしていたのだ。
このことから、浴槽のことを湯船と呼ぶようになったのだ。
理科室のイスに背もたれがない理由
理科室のイスに背もたれがついていないのは安全のため。
実験で事故が起きてしまったときにイスの背もたれがジャマで避けられなかったり逃げ遅れたりするから。(背もたれがなければどの方向にでもすぐに逃げられる)
なので危険が多い理科室のイスには原則として背もたれをつけないことになっているのだ。
地球から見ると月と太陽はなぜ同じ大きさ?
月よりも太陽のほうがものすごく大きいはずなのに地球から見ると同じくらいの大きさに見えるのは、距離と大きさが400倍ちがうから。
太陽の直径(140万㎞)は月の直径(3500㎞)よりもおよそ400倍大きいが、太陽は月から地球までの距離(38万㎞)の400倍(1億5000万㎞)も離れている。
なので、地球から見ると月も太陽も同じくらいの大きさに見えるのだ。
サイコロの1の目はなぜ赤い?
サイコロはもともとすべての目が同じ色だったのだが、とある生産者が商品にオリジナリティを持たせるために1の目を赤くした。
これがヒットしたので他の生産者たちもマネするようになり、日本ではサイコロの1の目は赤くするのが一般化したといわれている。
ちなみに、海外ではサイコロの1の目は赤ではなく他の目と同じ色にするのが一般的なのだ。
力士はなぜ土俵で塩をまく?
力士が取り組みのまえに塩をまくのは邪気をはらって土俵を清めるため。
相撲はもともとその年が豊作かどうかを占う神聖な儀式だった。なので土俵を神聖な場所にするために塩をまいて清めていたのだ。
それだけでなく、塩には殺菌作用があるのでケガをすることが多い力士たちのためにもなっているのだ。
ショートケーキのショートとは?
ショートケーキの「ショート」は「サクサクしている」という意味。
「サクサクしていないのに?」と思うかもしれないが、アメリカやイギリスではビスケット生地をつかったものが主流で、そのサクサクした食感からショートケーキと呼ばれるようになったのだ。
ただし、他にも「短時間で作れるケーキだから」、「スポンジにショートニングをつかっているから」、「ショートブレッド(イチゴと生クリームを挟んだお菓子)が起源だから」などの説が存在している。
刑事をデカと呼ぶのはなぜ?
刑事のことを「デカ」と呼ぶのは、明治時代の刑事が「角袖(カクソデ)」という袖が四角い形の着物を着ていたから。
このことから犯罪者たちは隠語で刑事のことを「角袖巡査」や「角袖」と呼んでいた。
それがだんだん変化していって「デソクカ(カクソデの反対)」、「デカ(デソクカを略した)」となり一般にも広まっていったのだ。
パトカーはなぜ白黒?
パトカーが白と黒のツートンカラーなのはパトカーを目立つようにするため。
というのも、パトカーが登場したころ日本を走る車のほとんどは白色だった。パトカーも白だと他の車両と見分けがつかないので下半分を黒く塗ってひと目でちがいが分かるようにしたのだ。
他にも泥よごれを目立たなくするために下半分を黒くしたという説もある。(当時の日本の道路は舗装されていなかったのですぐ車が泥だらけになっていたから)
牛乳を温めると膜ができるのはなぜ?
牛乳を温めるとできる膜の正体は牛乳に含まれるタンパク質と脂肪分。
温められると表面近くの水分が蒸発し、タンパク質と脂肪分が固まってあのような膜ができてしまうのだ。
ちなみに、この牛乳を温めると膜ができる現象は「ラムスデン現象」と呼ばれる。
野球場のバックスクリーンに観客を入れない理由
野球場のバックスクリーンに観客を入れないのはボールを見やすくするため。
観客を入れてしまうとバッターやキャッチャー、審判はボールが見づらくなってしまうから。
それと、バックスクリーンの色を青や緑なのは白いボールが見やすくなる色の組み合わせだからなのだ。
茶道でお茶碗を回す理由
茶道でお茶をいただくときにお茶碗を回すのは、お茶碗の正面(柄や模様のきれいな面)に口をつけないようにするため。謙遜の意味がこめられているのだ。
飲みおわったあとはお茶碗を鑑賞するために回し、返すときには相手側に正面が向くように回している。
どこまでが晴れで、どこからがくもり?
空全体を見たときに雲の割合が8割以下なら晴れ、雲の割合が9割以上ならくもり。(雨が降っていないとき)
そして、晴れの中でも雲の割合が1割以下の状態は「快晴」になる。
外国では虹は7色じゃない
日本では虹は7色とされているが、他の国では色の数がちがっている。
たとえば、アメリカやイギリスでは6色(赤・橙・黄・緑・青・紫)、ドイツや中国では5色(赤・橙・黄・緑・青)、ニューギニアや南アジア(バイガ族)などでは2色(赤・黒)とされているのだ。
といっても日本で見る虹とまったく別ものの虹が見えるというわけではなく、国によって色のとらえ方が様々ということなのだ。
コンセントの穴のサイズが左右でちがう理由
よく見るとコンセントの穴は右側よりも左側のほうが少し大きくなっている。それは役割のちがう穴を見分けるため。
右の穴は電気を供給する役割で、左の穴は危険な電気を逃がすアースの役割をしているのだ。
ついでにコンセントに差し込むプラグの刃に穴が空いている理由も紹介しよう。
あの穴はプラグが抜け落ちてしまうのを防ぐためのもので、コンセントの中にある突起がプラグの穴にかみ合う仕組みになっているのだ。
大仏はなぜパンチパーマなのか?
大仏がパンチパーマのような髪型なのは仏陀の髪型をもとにしているから。
あの髪型は「螺髪(らほつ)」と呼ばれるもので、仏陀がそなえていたという32の身体的特徴のひとつなのだ。
ちなみに、大仏の額にあるホクロのようなものは「白毫(びゃくごう)」と呼ばれる白くて長い毛が丸まったものである。これも32の身体的特徴のひとつ。
タッパーは製品名
多くの人がプラスチック製の密閉容器のことをタッパーと呼んでいるが、タッパーというのはタッパーウェア社の製品名である。
なので正式にタッパーと呼べるのはタッパーウェア社のものだけなのだ。
ちなみに、タッパーという名称はタッパーウェア社の創始者アール・サイラス・タッパーに由来している。
ちがいが分かる雑学
生徒と学生のちがい
厳密にいうと、生徒は中学生や高校生のことで、学生は大学生・大学院生・短大生・高専生のこと。
ただ、学生割引は学生だけでなく生徒(中学生・高校生)も対象とされている。
ちなみに、小学生は生徒ではなく児童。
ツナとシーチキンのちがい
ツナ(ツナ缶)はマグやカツオを油漬けや水煮にした缶詰のこと。
シーチキンは「はごろもフーズ」が製造しているツナ缶の商品名。
なので、コンビニのおにぎりで「ツナマヨ」ではなく「シーチキンマヨネーズ」と書かれているものは「はごろもフーズ」のツナ(シーチキン)が使用されているということなのだ。
震度とマグニチュードのちがい
震度は観測地点での揺れの大きさをあらわしたもので、マグニチュードは地震そのものの大きさをあらわしたもの。
マグニチュードが大きくても観測地点が震源から離れた場所なら震度は小さくなり、逆に近ければマグニチュードが小さくても揺れは大きくなるのだ。
クッキーとビスケットのちがい
クッキーもビスケットも基本的にはおなじものだが、むかしから日本ではクッキーは高級品、ビスケットは安物というあつかいだった。
なので、日本のお菓子業界では糖分と油分が多め(合計40%以上)で、手作り風のものをクッキーと呼ぶことになっているのだ。
ちなみに、イギリスでは日本でいうところのクッキーもビスケットもすべて「ビスケット」と呼び、アメリカではどちらも「クッキー」と呼ぶ。
ものさしと定規のちがい
ものさしと定規は使用する目的がちがっている。
ものさしは長さを測るための道具で、定規は直線や曲線などの線を引くための道具なのだ。
ただ、定規の中には目盛りがついているものも多く存在している。
ジャムとマーマレードのちがい
ジャムは果実や野菜、花弁に砂糖をくわえて加熱濃縮したもののこと。
そのジャムの中でもオレンジなどの柑橘類の果実を原料にしていて、なおかつ果皮(果物の皮)が入っているものがマーマレードなのだ。
古本と古書のちがい
簡単にいうと、古本は誰かの手にわたったことのある中古の本のこと。
古書は絶版になってから長い年月がたち、一般書店では手に入らない古い本のこと。
キャンディとドロップのちがい
キャンディは砂糖を煮詰めてつくった洋風のアメや砂糖菓子の総称で、アメだけでなくキャラメルやマシュマロもキャンディにふくまれる。
ドロップはそんなキャンディの一種で、高温で加熱して固く仕上げたハードキャンディーのことなのだ。
年中行事に関する雑学
昔は正月に初詣をしなかった
昔の人はお正月の神様(年神様)に会いに行くのではなく、来てもらうという考え方だったので初詣に行く風習はなかった。
お正月に初詣に行くようになったのは鉄道会社たちの集客競争が原因だといわている。
鉄道会社たちがお正月に鉄道を利用してもらうために自分の沿線にある神社仏閣への初詣を宣伝したことで広まっていったのだ。
お年玉はモチだった?
昔はお金ではなく年神様にそなえていたモチをお年玉として子どもにあたえていたといわれている。
「お年玉」という呼び名の由来は年神様の魂がこもっているから「お年魂」とする説や、モチが玉のような丸モチだったからという説が存在している。
一富士二鷹三茄子のつづき
「一富士二鷹三茄子(いちふじ、にたか、さんなすび)」は初夢に見ると縁起がいいといわれているものだが、これにはつづきがある。
つづきは「四扇(しおうぎ)五煙草(ごたばこ)六座頭(ろくざとう)」とされている。
諸説あるが縁起がいい理由は以下のようなもの。
- 富士
富士山が日本一の山であること。それから富士=無事と掛かっているから。 - 鷹(タカ)
鷹は高く飛ぶので縁起がいいから。 - 茄子(ナス)
「事を成す」と茄子を掛けている。 - 扇
扇の形が末広がりだから。 - 煙草
煙草の煙は上にのぼっていくから。 - 座頭
「毛がない」と「ケガがない」を掛けたもの。(座頭は頭の毛を剃っているから)
節分の日は変わる
節分は毎年2月3日と決まっているわけではない。(1980年や1984年は2月4日が節分だった)
なぜなら節分は太陽の黄経が315度になる立春(だいたいは2月4日)の前日とされているから。地球が太陽のまわりを1周するのはぴったり365日じゃないのでどうしてもずれてしまうのだ。
1985年から2020年までは2月3日が節分だが、2021年は2月2日が節分になると予測されているのだ。
バレンタインデーの由来
西暦3世紀ごろローマ帝国では「妻や子どもがいると士気が下がる」という理由で兵士の結婚が禁止されていた。
それを不憫に思ったバレンタインというキリスト教の司祭は隠れて兵士たちの結婚式をおこなっていた。
その結果、彼は処刑されてしまうのだが、皇帝の命令に屈することなく恋人たちを結婚させた彼の名にちなんで2月14日の命日は恋人たちの日「バレンタインデー」となったのだ。
おひな様=お姫様じゃない?
ひな人形の女雛(お姫様)のことを多くの人が「おひな様」と呼んでいるが、これはまちがいである。
おひな様とは、女雛単体を指した言葉ではなく女雛と男雛(お殿様)の二人を指した言葉なのだ。
有名な童謡「うれしいひなまつり」の歌詞で、「お殿様とお姫様」のことを「お内裏様とお雛様」と呼んでいるのが、まちがいの広まった原因と考えられている。
雛あられがカラフルな理由
雛あられのカラフルな色は日本の四季をあらわしたもの。
桃は春、緑は夏、黄色は秋、白は冬をあらわしている。
1年を通して娘の幸せを願うという意味が雛あられの色にこめられているのだ。
エイプリルフールの起源
エイプリルフールの起源には色々な説があるのだが、一説にはフランスでグレゴリオ暦(現在の暦)が採用されたとき、それに反対した人たちが4月1日に起こした馬鹿騒ぎがはじまりとされている。
ユリウス暦(旧暦)では3月25日が元日で、4月1日は新年をお祝いする日だった。なので、グレゴリオ暦に反対する人たちは旧暦にのっとって4月1日に新年を祝う馬鹿騒ぎをはじめたのだ。
仙台の七夕はなぜ8月?
仙台や岩手などで七夕祭りが8月7日におこなわれるのは旧暦にのっとっているから。(旧暦の7月7日が現在の8月7日)
ちなみに、七夕といえばベガ(織姫)とアルタイル(彦星)だが、これらの星も7月7日よりも8月7日のほうが見ごろなのだ。
ハロウィンはなぜカボチャ?
ハロウィンでよく目にするカボチャをくりぬいて作られたランタン(ちょうちんのようなもの)は「ジャック・オ・ランタン」と呼ばれる魔除けのようなもの。
ハロウィンはもともとケルト人たちの文化で、ジャック・オ・ランタンはカボチャではなくカブをくりぬいて作られていた。だが、ハロウィンの文化がアメリカにわたったときカボチャに置き換えられたのだ。
アメリカではカブになじみがなかったので、代わりにたくさんとれるカボチャが使われたそうだ。
クリスマス・イブのイブとは?
クリスマス・イブの「イブ」は「イブニング(晩)」のこと。
なので、クリスマス・イブとは「クリスマスの前日」という意味ではなく「クリスマスの晩」という意味なのだ。
キリスト教で用いられる暦では12月24日の日没から25日の日没までがクリスマスなのだ。(日没が日付の変わり目とされているから)
まとめ
他にも暮らしに身近な雑学を知りたい人には【食に関する雑学】や【人間の体に関する雑学】などがおすすめ。
人体の雑学【まとめ】「人間の血管の長さは地球2周半」 食べ物の雑学【まとめ】「パンケーキのパンとは? サラダ味は何味?」など楽しみながら雑学を学びたい人には【食べ物の雑学クイズ】意外と知らない食の知識が学べる3択問題がおすすめなのだ。
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