変わった名前の動物たち
変な名前や面白い名前の生き物たちをまとめて紹介!
「ウッカリカサゴ」「ションベンタレ」「モモチョッキリ」など
ウッカリカサゴ
ウッカリカサゴは、うっかりするとカサゴと間違えてしまいそうなほどカサゴに似ている魚。
昔、日本の魚類学者たちはこの魚をカサゴだと思いこみ、新種だとなかなか気づかなかった。だから「ウッカリカサゴ」と名付けられたのだ。
体にある白い斑点に縁取りがあるかないかがカサゴとウッカリカサゴを見分けるコツである。
見分け方:斑点に縁取りあり=ウッカリカサゴ、斑点に縁取りなし=カサゴ
タツノイトコ
タツノイトコはタツノオトシゴによく似た見た目をしているからタツノイトコと名付けられたのだ。
タツノオトシゴには他にもタツノハトコというそっくりさんがいる。あと、テングノオトシゴという名前の似ているやつがもう1匹いるが、残念ながら見た目はそれほど似ていない。
ちなみに、脳の記憶をつかさどる海馬(かいば)という器官はタツノオトシゴ(海馬)に形がそっくりだから海馬と名付けられたのだ。
ウルトラマンボヤ
ウルトラマンボヤはその名のとおり、ウルトラマンにそっくりなホヤである。
ちなみに、海の中にはちゃんとウルトラマンの敵役バルタン星人もいるのだ。
ウミウシカクレエビという名前のエビはバルタン星人にそっくりの見た目をしている。
ゴジラサウルス
ゴジラサウルスは中型の肉食恐竜の名前である。
だが、残念ながらその見た目はそれほどゴジラに似ていない。
なぜ、ゴジラザウルスなのかというと発見した人がゴジラの大ファンだったからなのだ。
しかも、日本版のゴジラが好きなのでスペルも「Godzilla(ガッジィーラ)」ではなく「Gojira(ゴジラ)」を使用して、「Gojira-saurus」となっている。
恐竜の雑学|ティラノサウルスは足が遅い、プテラノドンは恐竜じゃない、などハダカデバネズミ
ハダカデバネズミは、その名のとおり毛が生えていない歯の出たネズミである。
ただの悪口のような名前は、少しかわいそうなのだ。
ちなみに、豊臣秀吉は織田信長に「猿」ではなく本当は「ハゲネズミ」と呼ばれていたそうだ。
オジサン
オジサンという名前の魚がいる。
ヒゲが生えていて正面から見ると人間のオジサンに似ているから「オジサン」と名付けられたのだ。
ちなみに、あたりまえだがオジサンにはメスのオジサンも存在する。
魚の雑学【まとめ】「陸に上がる魚がいる」などインターネットウミウシ
インターネットウミウシは、沖縄などに生息するウミウシ。
体に張りめぐらされた模様がインターネットの構成図に見えるので「インターネットウミウシ」と名付けられたのだ。
ウミウシには他にも「シンデレラウミウシ」という変わった名前のものもいる。
イレズミコンニャクアジ
イレズミコンニャクアジは、まるで落語の三題噺のお題のような名前を持つ魚。
体に入れ墨のような斑点があり、体がこんにゃくのようにグニャグニャしているからイレズミコンニャクアジと呼ばれるようになったのだ。
三題噺のようなおもしろいオチもなく、そのまんまの名前なのだ。
ションベンタレ
ションベンタレとはタカノハダイという魚の異名である。
タカノハダイはアンモニアの匂いがするので、「ションベンタレ」と呼ばれるようになったのだ。
また、手料理で振る舞うとお婿(むこ)さんが泣いてしまうほどクサくてまずいので「ムコナカセ」という名前でも呼ばれている。
ウンコタレ
イスズミという魚は「ウンコタレ」と呼ばれている。
イスズミは釣り上げられたときにショックで大量のウンチをもらしてしまうから「ウンコタレ」と呼ばれているのだ。
イスズミは地方によって呼び方が変わり、「クソタレ」や「ババタレ」とも呼ばれている。
ハイレグアデガエル
ハイレグアデガエルはマダガスカル島に生息するカエルである。
体に水着のハイレグを穿いているような模様があるので、「ハイレグアデガエル」と呼ばれているのだ。
ハイレグアデガエルに見た目が似ている「ウルワシアデガエル」という名前のカエルも存在する。
サシバ
サシバというのは鳥の名前である。(鷹の仲間)
サシバの名前の由来は「差し歯」ではなく「翳(さしば)」。「翳(さしば)」を作るに適した羽を持つ鳥だからサシバと名付けられたといわれている。
「翳(さしば)」とは、柄の長い団扇(うちわ)のようなもの。貴族や王様なんかを仰いでいるイメージがあるアレなのだ。
鳥の雑学・豆知識【まとめ】「骨を食べる鳥がいる」などトゲアリトゲナシトゲトゲ
「トゲがあるのかないのかどっちなんだ!」とツッコみたくなる名前の昆虫。
由来を解説すると、最初に体にトゲを持つ「トゲトゲ」と呼ばれる虫たちがいた。
つぎに、トゲトゲの中からトゲを持たない種のものが発見されて「トゲナシトゲトゲ」と呼ばれるようになった。
さらに、トゲナシトゲトゲの中からトゲのあるものが発見されたので「トゲアリトゲナシトゲトゲ」となった。
つまり、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」にはトゲがあるということなのだ。
トリノフンダマシ
トリノフンダマシはクモの仲間である。
その名の通り見た目が鳥の糞にそっくりだから「トリノフンダマシ」と呼ばれているのだ。
他にも「オオトリノフンダマシ」「クロトリノフンダマシ」「アカイロトリノフンダマシ」などが存在する。
モモチョッキリ
モモチョッキリはオトシブミという昆虫の仲間である。
桃の木の葉でゆりかごを作り、中に卵を産んでチョッキリと葉を切り落とすから「モモチョッキリ」なのだ。
切り落とした葉はゆりかごになり、幼虫は木の葉でできたゆりかごを食べて成長していくのだ。
クビキリギリス
クビキリギリスは、恐ろしい名前を持つキリギリスの仲間。
クビキリギリスは噛む力が強いので、噛まれたときに体を引っぱるとクビキリギリスの頭がポロリと取れてしまうことがよくある。だから、クビキリギリスと呼ばれているのだ。
首切り+キリギリス=クビキリギリスなのだ。
虫の雑学【まとめ】「ハエは足に味覚がある」などドウガネブイブイ
ドウガネブイブイはコガネムシに似た昆虫の名前。
ブイブイとはコガネムシやカナブンのように「ぶーんぶーん」と羽音を立てて飛ぶ虫をあらわす方言である。
胴金(どうがね)色をしたコガネムシのような虫だから「ドウガネブイブイ」なのだ。
スベスベケブカガニ
スベスベなのか毛深いのかわかりづらい名前のカニ。
ケブカガニと呼ばれる毛深いカニの中で、体がスベスベしているものがスベスベケブカガニと呼ばれるのだ。
よって、スベスベケブカガニはスベスベであり、毛深くない。
スベスベマンジュウガニ
スベスベマンジュウガニという名前は、その見た目に由来する。
体がまんじゅうのように丸くて、スベスベしているからスベスベマンジュウガニと名付けられたのだ。
ちなみに、スベスベマンジュウガニは毒があるので食べられない。
パンケーキガメ
パンケーキガメとはアフリカに生息するカメである。
甲羅がパンケーキのように平たくて弾力があるので「パンケーキガメ」と名付けられたのだ。
ちなみに、パンケーキのパンとはフライパンのパンのことである。
ブランデーガイ
ブランデーガイは、オーストラリアに生息する巻き貝。
ブランデーガイという名前だが、ブランデーを好んで飲むわけでもなく、ブランデーのような匂いがするわけでもない。
コレクターたちが貝1つと高級なブランデーを交換してくれるほど、めずらしい貝だったので「ブランデーガイ」と呼ばれるようになったのだ。
ゴエモンコシオリエビ
ゴエモンコシオリエビは、深海に暮らすコシオリエビの仲間である。
その名前は釜ゆでの刑にされた石川五右衛門(いしかわ・ごえもん)に由来する。
海底にある熱水噴出口(ものすごく熱い水が噴き出すところ)の近くに生息しているコシオリエビの仲間なので「ゴエモンコシオリエビ」なのだ。
ちなみに、コシオリエビは腰を曲げたまま(折ったまま)に見えるので「コシオリエビ」と呼ばれている。
まとめ
以上が変な名前を持つ生き物たちである。
いろいろな面白い名前の生き物たちを紹介してきたが、もしみんなが新種の生物を発見したときはちゃんと考えて名前をつけてあげよう。